たげりの短冊

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『Songs My Brothers Taught Me』

アメリカ映画はいくらでも観たことがあるはずなのに、私は今までネイティブ・アメリカンが主人公の映画をほとんど見たことがないことに気が付いた。知らないことが多くあった。Reservation Dogsを日本でも配信してくれ。『エコー』も観たいぞ。

Pine Ridge Reservation(居留地)に住むJohnny(John Reddy)は高校卒業を控え、弁護士を目指してLAの大学に進学する彼女に付いていくために、酒の密売をして資金を溜めているが、11歳の妹Jashaun(Jashaun St. John)や母にそのことを言えずにいる。

JohnnyやJashaunの父親であるCarlには、全部で25人の子どもと9人の妻がおり、2人は他のきょうだいともそれなりに付き合いがあって(出てくるのは兄ばかりだが)、なにかと気にかけてくれるからタイトルがBrothersと、複数形なのだと思う。JashaunにはJohnnyのLA行きの計画を漏れ聞いてから行動を共にするようになったTravisTravis Lone Hill)も居たし。

Johnnyが彼女であるAurelia(Taysha Fuller)の家に行くまでの荒野が、救いの無い世の中の象徴みたいで、彼が衣食住のあてもなくLAに行こうとしたり、彼のボクシング仲間が若くして自殺していたり、アルコールが違法だったりと居留地居留地であることの問題が少しだけだけど見える映画だった。

邦題:兄が教えてくれた歌
MUBIで配信中(2024年6月14日)

mubi.com

初めてクロエ・ジャオの監督作を観たのだけれど、かなり現実とフィクションの境が曖昧な作品で、彼女の撮るヒーロー映画ってどんなやと思って『エターナルズ』に興味が出てきた。